家を建てるとなると、どこに注文するかを決めなければなりません。
とりあえずすることがモデルハウスがたくさんある住宅展示場に行きますよね。
わが家も住宅展示場、いくつか尋ねました。素敵なキッチンに余裕のある間取り、無垢の床に素敵な壁紙に石張りのアクセントウォールなんて当たり前です。
ですが、このまま自分の家が再現できるかというと、ほとんど無理だと気づきました。
私たちが望むことは。。
車いすで生活しやすい平屋であること
断熱がしっかりしていること
将来のメンテナンスが楽な家であること
そして、何よりも家で過ごす時間を楽しめるインテリアにしたいということです。
大手ハウスメーカーでは予算が読めない
いくつかモデルハウスを巡って、話を聞いたら察しがつくと思いますが、モデルハウスはグレードの高い部材が使われていることが多いです。床材も壁材も質感の良い高級品であることが多いです。ま、良さを最大限に見せ、できるだけ施主の予算を多めにとるかが営業手腕でもあるわけですからこれは仕方がないのですが。。
グレード高い素材や自分が気に入った素材を選んでいくと、その広さしだいで倍々に価格が膨らみます。かといって、予算内で行けそうな質感の良いものを見つけたとしても、メーカーが扱う部材や仕様ではない場合、さらに特別料金を上乗せしないと使ってもらえなかったり、ダメなメーカーもあります。
だから、そのハウスメーカーが見せている雰囲気がいくら気に入っても、予算に限りのある私たちがそのまま建てられると妄想しては絶対にイケないと学習させられました。
私は質感オタクなので、どうしても予算に収まるものを選んでねって言われても、これが許せません。予算もないのに質感を求める方が間違っているのでしょうか?
そのうえ、自由が利かないことも多いです。平屋がコンセプトのイイ感じのモデルハウスがありました。質感も私たちの求めるものと一致しますし、考えていた広さともほぼ同じ。価格を聞くとおおよそ予算内です。ですが、間取りが変更が効かない規格の平屋。
これでは車いすの夫が住む家にはなりません。諦めざるを得ません。
やはり、規格があってナンボのメーカーでは私たちが望む家は建てられないと思いました。
私たちが望む間取りや質感、インテリアでどの程度までやれるのか。。まったく見当がつかなくなってしまいました。
そんな時、実家へ帰るときの道沿いに私の好きな外壁を使った平屋のモデルハウスがあったのを思い出したのです。
地域に根差した地元の工務店
広い道沿いの角地に素敵な植栽に囲まれた平屋。駐車場が5、6台分あり、看板があります。「FPの家」と書かれたのぼりが立っていたので、ここはどこかのモデルハウスなんだなと分かりました。外観から何となく良さげな雰囲気を醸し出しています。
そもそも、私たちが最終的に良いであろうと結論していた断熱工法が『FPの家』と言われるもの。これに結論した過程はいずれ書こうと思いますが、なかなか高いというのを知っていました。ここも『FPの家』の家を建ててくれるようです。雰囲気が良かったことと、実家に近いこと、決めた土地からも遠くない。とにかくダメ元でも一度、連絡して行ってみようということになりました。
それまでに、すでに2社仮見積もりをしてもらったところがありました。しかし、納得が行かないというか、打ち合わせでワクワクしない。消去法の選択ばかりをしなければならないし、変な間取り描いてくるし。これなら私の描いた間取りで十分じゃないか!とイライラするし。
夫は担当の人と全然話もしません。。。
でも、そこは違いました。私たちと同年齢のご夫婦がいらっしゃいました。メインの設計士はご主人、奥様はインテリアコーディネーターとして一緒にお仕事をされています。ご夫婦仲良くとても感じがいい。珍しく夫も笑顔でしゃべっているではありませんか!
施主支給という選択の提案
私が「壁はこんなで、キッチンはこんな風、床はこうで、照明や今持っている家具に合わせたインテリアにしていきたい…」などなど、思いのたけを語ります。
すると奥様、、「いいですね~こんな感じ私も好きです。。入れたいものがあったら施主支給していただいて構いません。」とおっしゃるではありませんか!
施主支給OK?この響き、、今までになかった素晴らしい言葉です!好きなものを自分でえらんで、それを使って家を建ててくれるの?!!
最初っからすごくいい感じです。私の気に入った壁材にFPそしてモデルハウスに使われている床材がとっても素敵。しかも無垢床です。価格を聞くと全然高くないし、節があればもっとお安くなるし、雰囲気もむしろ節がある方がいいという素晴らしさ。
これは最初からイケる!というか、ほぼここにしたいと思ったのです。
そういう最初の感覚って大事ですね。
最初の好印象を信じて間違いはありませんでした。
「このご夫婦に建ててもらって正解だった!」と思っています。
だから、どこに建ててもらうのかではなく、私は誰に建ててもらうのかということがとても重要に思います。ハウスメーカーでは決してさせてもらえなかったであろう様々な依頼に柔軟に対応いただき本当に感謝です。
まあ、予算とのにらめっこはこの後大変でしたが、好きなもの選びを始めると奥が深くてとても楽しい。価格以上に素敵なものもたくさんあるし、妥協ラインを設定してより良いものを選ぶという作業はとても面白かったです。おかげでとてもいい家になったと感じています。
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