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『ママチャリ』に見る、日本社会の働く”ママ”の姿。

パナソニック:http://cycle.panasonic.jp/
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自動車通勤です。
朝の八時半。会社にもうすぐ着きます。
交差点の信号待ち。
たくさんの通勤する人々が交差点を徒歩や自転車で行き交います。
いつも、ぼんやりと眺めているのですが、ふと気付きました。

『ママチャリ』です。

もはや、良さが認めれられ、英語でも通じる『ママチャリ』です。
名前は『ママチャリ』になって当然とも言えます。
だって、「専業主婦」が多い時代に、子供の送り迎えと買い物をする女性向けの自転車として発展した自転車だからです。

今朝は、ママチャリに子供を前と後ろに乗せたママさんと、もう送り終えたのか、子供の座席が空になったママさん。そのあと、一人を乗せて必死に急いで自転車を漕ぐママさん。
みんな、子供を送って、自分の職場に行くのだろうと思います。

ちなみに、、Googleさんで”子供の送り迎え”と検索してみました。
すると、、出てきた最初の3項目は・・・

こどもの送り迎えが苦痛 : 家族・友人・人間関係 : 発言小町 : 読売新聞
子供の送迎サービスも。ママに代わって習い事、保育園の送り迎えを …

ママに代わって子供の送り迎え「ウーマンセーブ」

”苦痛”、”ママに代わって”って、言葉が出てくるんですね。
子供の送り迎えは「ママ」がするのが一般的なのですね。

何が言いたいかというと、子供のいない私が社会を見てても、『子育てをする女性は大変』という事です。

だって、通勤時間に『ママチャリ』を漕いで、子供を送る「パパ」は主流ではありませんもの。
ちなみに、今日は「ママ」しか見かけませんでした。

 

今、この本が話題になっていますよね。

「82年生まれ、キム・ジヨン」。

韓国で2016年に発売され100万部売れたという大ベストセラーだそうです。

この本がニュースで紹介されていました。
ニュースの中で朗読された内容の一部です。

キム・ジヨン氏は出産後も仕事を続けられるかという不安や、
子供が産まれる前から預け先を考えていることについての罪悪感について夫に一生懸命に説明をした。
「でもさ、ジヨン、失うもののことばかり考えないで、得るものについて考えてごらんよ。
親になることがどんなに意味のある、感動的なことかをさ。
それに最悪、君が会社を辞めることになっても心配しないで。僕が責任を持つから。
君にお金を稼いで来いなんて言わないから」

こう言った夫に対して、キム・ジヨンはこう答えました。

「それで、あなたが失うものは何なの?」

確実にジヨンには子供を自分が産むことで失うものが見えていたのです。
まず、仕事。
そして、時間。

知っているのです。その仕事を失わない環境が現実社会にないって事を。
そして、母となって必要とされる時間を補ってくれる人(夫)もいないことを。

ジヨンの夫の発言は一見、優しく理解ある言葉に聞こえる。
でもね、、彼は自分の妻を理解してないよね。

色んな女性がいます。
子供を産んで主婦となって子育てに家事に専念したいという人。
仕事も子育てもバリバリやりたいという人。
仕事に専念したいから、子供を産みたいと思わない人。
だから、一生独身がいいという人。etc.etc.etc….
と、人には違った考えと意見がある。
だから、それぞれ個々の人、家族にそれぞれのスタイルがあっていいと思う。
独身結構、働く主婦結構、専業主婦結構。
共働きですべてを平等でもいい訳だし、あるいは、専業主夫でもいい。

でもね、子育て環境に関しては今の行政の整備って、先進国なのに不十分感が否めません。
それで女性が苦労するという「ママ」の声をニュースは伝えますし、現実「ママ」達が困って声を上げます。
でも、本来なら、子を持つ世帯が苦労するので「パパ」からの声も上がらないと変。

見えてくるのは、家事も子育ても女性がするものという基本概念が強いので女性が苦労する環境になっているということ。

ある部分、女性もそれが”当たり前”で暮らしている。

社会が当たり前としていること。
それが、本当は違うんじゃないの?って思うことがある。

だってね、「男の人が産んでよ。」って産めないでしょ。
これだけは、イーブンにならない。
だって、女性しか「産めない」んですもの。

家庭を持って子供が欲しいのなら、
少子化で子供を産んでほしいなら、
働いて社会参加してほしいのなら、

子供を産んで、変化せざるを得ない女性の環境を考慮した社会であるべきだし、赤ちゃんを産む事自体が体への負担やリスクもあることを考えると、その分、女性を手厚く保護し援護する環境がないと無理。

これって、当たり前の意見だと思うんだけど、当たり前にならないって事は、やはり、女性は未だに差別されているという事でしょう。

この本の主人公ジヨンは、、その当たり前が実はない現実を投影した小説の人物だと思います。

日本でもニュースで取り上げられるほどに反響を読んたこの小説。
それは、主人公ジヨンを精神が病むほどに追い詰めた不平等社会は韓国だけではないという事です。

「キム・ジヨン」を増やしてはいけないと思うのです。

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