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ローマ・ヴァチカン美術館 in 車いす

世界の名所と美術館
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イタリア、ローマ、ヴァチカン。
カトリックの総本山です。
古い歴史と共に蓄えられた金銀財宝がたっくさんあるんです。メディチ家をはじめとした富豪が権力を持ち、教皇を取り込んで色々悪い事してきました。
ええ、地獄の沙汰も金次第なのでございます。
おかげで現代の私たちはこの遺産を楽しく拝見できるわけでございます。
では、ヴァチカン美術館でその遺産をたくさん見させていただきましょう!

と、言いたい所なのですが。。。そうは問屋が卸しません。
この、ローマという古い街。
車いす利用者にとっては地獄のような場所となっております。
なぜなら、強敵は道です。ええ、ピンコロ石の石畳。
ローマの名所に行きたいなら、この恐ろしい石畳を味わわないといけないという法則でしてね…。
もう、デコボコ、ガタガタ、もう泣きたいくらいの石畳。
名所めぐりをしたいなら、この石畳を行くしかありません。
ホテルを出ても石畳。バスから降りても石畳。溜息出ます・・・。

それでも、何とかヴァチカン美術館の入口へ到達します。ホテルからヴァチカン美術館へはバスで行きました。そこからの歩道は災難なピンコロ石の石畳ではなかったのでまだましですが、名だたる美術館へはたくさんの人が並んで歩きますので、そこをうまく進まなければなりません。

ですが、この度も行列の横をスルーして入場が可能です。
これがなくって、石畳で並んで待ってようやく入場だと、、もう退散したくなったかもしれません。
所々に本物か偽物かわからないツアーガイドの方が立っており(多分、チケット予約をせずに来た人をカモにしているガイドです!)彼らは障がい者が無料で入れることを知っているので、私たちには行列の横をスルーして入口へ行けると教えてくれます。
最初にセキュリティーチェックを受けて、「priority reception」と書かれているところでチケットを受け取ります。
そして、一旦、美術館へ進むためのエレベーターを上がります。
お手洗いはこのエレベータで下に降りるとすぐ目の前にありますので、最初に済ませてたら安心ですね。
このフロアにお土産屋さんとバチカン郵便局からのハガキが出せるので、私も母へここからハガキを送ってみました。

まずはピナコテカ(絵画館)へ。
最初に入ったところにミケランジェロの「ピエタ」像があります。こちらは複製。
本物はサン・ピエトロ聖堂に厳重にガラスケースに守られて置かれています。

ラファエロの「キリストの変容」があります。ラファエロはこの絵のほかにもいくつかあるのでお見逃し無いよう…。

それから、ダヴィンチの「聖ヒエロニムス」もここです。描きかけのものですので、ダヴィンチの筆跡を生で感じ取れます。非常に貴重です。

ココにもカラヴァッジォ。「キリストの降架」です。

ここまではとても見やすく、近代的な美術館の様なのですが、、ここからがねぇ。。
イタリアならではの大変難しい造りになっております。

ハイライトは「システィーナ礼拝堂」と「ラファエロの間」なのですが、行きつくまでに非常に時間が掛かります。特に「車いす」の人には大変な道のり。
全体としては大きな『コ』の字型に建物が配置されており、その両側の真ん中あたりにひとつづつしかエレベーターがありません。
エレベーターの位置も決してわかりやすいものではありません。
入口からシスティーナ、ラファエロの間の方へ行くためのエレベーターも一見、入ってはいけないようにロープが掛けられている所を美術館スタッフからロープを外してもらいつつ進むというもの。
ピナコテカから入口の方へ戻り、中庭が見える手前の回廊まで来たら、左側に階段があります。ここから階段を上って「エジプト美術館」、「ピオ・クレメンティ―ノ美術館」へと行けますので、こちらを見たい方はここから階段がいいのではないでしょうか?

階段だとね~、、中々効率的に回れそうなのですが、如何せん古い建物ですので、仕方がありません。

そして、左手に階段、そして右側を見ますと長い回廊が見えます。そこにロープが掛かっているので入ってはいけないようですが、車いすマークが書かれてあり、右側への矢印があるので、ここを通ってロープを外してもらって中へ入り、長い回廊を進んでいくと左側に小さなエレベーターが、一機あるのです。しかも小さめ。
ここからしか車いすでは上階へは上がれません。

上がると、タペストリーのギャラリーに出ます。「燭台のギャラリー」へはエレベーターを降りると右の方に進み、こちらを見ないのなら、このままタペストリーのギャラリー」を左に進みます。きらびやかな「地図のギャラリー」と続いて、回廊が終わって、向かい側の渡り回廊を過ぎるとラファエロの間へと進んでいけます。渡り回廊を進まずに行くととシスティーナ礼拝堂です。

この度は、まず「ラファエロの間」を目指します。

ラファエロの有名な「アテネの学堂」を見終えて、ここで車いすの人はピオ・クレメンティーノ美術館」へつながるエレベータに到達できるはずなのですが、優先順位を考えるととにかく「システィーナ礼拝堂」へ行った方がいいと思い先ほど通った回廊へと戻ります。

ハイライトのシスティーナ礼拝堂への階段は、階段に設置された車いす専用の昇降機を使って昇降します。

この通路がまた狭く、車いすが通る幅で一杯です。たくさんの見学者がいるうえ、一方通行になりますので、ここでも時間を要します。

ですが、その苦労をしてでも行く価値があります。
だって、ミケランジェロの絵画の傑作を思いっきり全面で見れる場所なんて他にはありませんよ。この「システィーナ礼拝堂」だけです!

ここに来るのは実は2回目。最初に訪れた時の「ゾワッ」っとした何かがいるかのようなオドロっちい気分は味わえませんでしたが、この度はまたこの絵を見ることが出来たことへの嬉しさと感慨深さがこみ上げて、なぜか涙が出ます。
また、500年も前の芸術家を描き上げたこの絵を、今自分が見ているという何とも不思議な気分はめったに味わう事の出来ないものだと思います。
とにかく、見る価値のある、行くべき価値のある場所と私は思います。

必死で見上げる私たちに、警備員のオジサマがもっとこっちの中心に来たらいいよと手招きしてくれます。優しいなぁ。。
大勢の拝観者がいる中で、ゆっくり見ることが難しいかな?と思っていましたが、この警備員さんのおかげで十分に堪能することができました。

しかしながら、サン・ピエトロ大聖堂も見て帰るとなるとやはり時間が残されていません。
サン・ピエトロへはシスティーナ礼拝堂から階段でのショートカットが可能ですが、車いすなので一旦また最初のエレベーターの場所まで戻らなければ出られません。
なので、結局「ピオ・クレメンティーノ美術館」を諦めます。

ですが、私的にはここが必見場所ではあるのです。
だって、大好物の古代エジプトにギリシャゾーンですもの・・・。2回も来たのにまた見られないなんて…涙目になります。
ハイ、、、仕方がありません。夫を置いて出入り口側の最初に来た回廊の階段を駆けのぼり、駆け足で見て回りましたよ。ごめんね私だけ~写真撮ってくるね!!!

ラオコーン!!後ろの壁が修復中らしく、布が掛かっていました。

ギリシャ時代のモザイクに

動物の彫刻が沢山あって、、可愛いんです!見えにくいなぁ。ここはロープが張られていて、中までは行けません・・・。

おかげさまで、今回は「ラオコーン」を無事肉眼で見ることが出来たうえ、エジプト部分も駆け足でしたが見れましたし、ギリシャ彫刻の繊細さも堪能。
満足したのもつかの間、あれれ、これどっから出るんだ??
あれれ、ここ、一方通行だ。。。
結局、夫が待つ出入り口側の階段の方へはロープで仕切られており、降りることが出来ません。また、ぐるっと回って、ラオコーンを右手に見つつ、ピーニャの中庭を駆け抜け出入口のある側へ戻りました。
以前にはなかったカフェスペースが中庭に出来ていました。
もし、十分な時間があればここでひと休憩し、じっくり鑑賞できるといいのですけどね。

古い建物とは言え、ここを車いすで見て回るには一般の人の3倍ほど時間が掛かると思っていた方が無難です。ポイントを絞って効率的に見ることがはっきり言って不可能です。
とにかく、タペストリーや地図のギャラリーを一気に見ないで進むとかしないと、時間が掛かります。

ですが、その苦労をしてでも、システィーナ礼拝堂へは絶対に行くことをお勧めします!!

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