イギリス、ロンドンのタクシーは『ブラックキャブ』有名ですよね。厳しい試験にパスした優秀なドライバーが運転しています。ロンドン中の地図が頭に入っているんですって。
ブラックキャブと言われとおり、基本は真っ黒なのですが、広告媒体になってカラフルなブラックキャブもたくさん走っています。
日本で流しのタクシーに車いす利用者が乗るにはなかなか勇気がいりますが、このブラックキャブの優秀なところは、流しのどのブラックキャブにも車いすのまま乗れるということ。
ロンドンでの街中移動に、さっとどこでも乗せてくれるブラックキャブは車いすの旅行者にとってすばらしい移動手段です。
ニューヨークのタクシーも負けてはいません。ニューヨークと言えば『イエローキャブ』ですね。
20年前のイエローキャブは映画に出てくるようなでっかいアメ車でびっくりでしたが、今はもうあまり見かけませんでした。バンタイプのものが多くなっています。
それから、”Uber”ですね。Uberで営業している車は色々でカッコよい車が多いです。値段も安いそうなので、健常者の旅行者にはとても便利そうです。探せば車いす対応のUberもあるのかもしれません。
『イエローキャブ』も車いすマークが付いていれば、車いすのまま乗ることが出来ます。車両も多くて、結構走っているのです。しかし、そもそも利用者多いニューヨーク。なかなか空車で車いすマーク付きのイエローキャブが捕まりません。
なので、ホテルから移動の際は、電話で車いす仕様のイエローキャブを呼んでから出発。
専用の電話番号をホテルのコンシェルジュの方が教えてくれました。
帰りは流しのイエローキャブで帰るようにしました。
捕まらないときは、近くのホテルのドアマンとかに頼みます。。
いいホテルのドアマンはやはりいい仕事してくれます。
で、そのイエローキャブのほとんどがTOYOTAシエンタ。
(その頃、NISSANのNV200が車いすも乗られるらしいという事でしたが、ほとんどありませんでした。)
私が「車いすのままタクシーに乗れる~♪」とはしゃいでいると、イエローキャブのドライバーさん、「車いす仕様のイエローキャブはみんなTOYOTAシエンタさ!乗るときは必ずシエンタを探すんだよ!」と誇らしげに語り、日本人の私たちを喜ばせてくれました。
ロンドン、ニューヨークという大観光地で、この流しのタクシーに乗れるって事は車いす利用者の個人観光客にとっては、とってもとっても有難い移動手段でした。
ちなみに日本の介護タクシー、、めっちゃ高い。予約いるし、すぐ乗れないってのはタクシーじゃないな。ドライバーが福祉の資格取っているとか何とかあるんでしょうが、誰を乗せてもシートベルトをするのと一緒で、車いすの装着装置さえちゃんと付けられれば誰でも良くね?だって、車いすのまま乗るんだもん。。。
でもある日、ワタクシが住まう、近郊の地方都市でブラックキャブっぽい形のタクシーが走っているのを見かけます。これはなんだ?ちょっと気になって調べてみました。
なんと、『JPN TAXI』ジャパンタクシーというもの。TOYOTAです。
しかも、東京オリンピックを見越してデザインされたユニバーサルデザインという触れ込み。もちろん、車いす対応と書いてある!
お!ようやく日本も普通に車いすでタクシーへ乗れる時代が来たか!と期待が膨らみます。
でも、見ていくと、これは雲行き怪しいなぁという感じ。
乗り込むのに7~10分もかかるという。何にそんな時間がかかるのだと疑問がわく。どうやら、前と後部座席を畳まねばならないらしい。で、ちょっとネットを見ていても乗りにくそうな感じが否めない。(実際に乗っていないので明確に言えませんが。)
海外の車いすのお客さんが利用して”チッ”と舌打ちされないかとても心配です。
多分、ロンドンやニューヨークと同じレベルとはいかないでしょう。
設計やりすぎて結局失敗~って感が漂ってくる。
TOYOTAさん。余計な新しいの作るより、車いす仕様シエンタがそこそこ完成されてるじゃん。
それじゃだめだから、ブラックキャブまねたの?
じゃ、どうして元祖ブラックキャブと同じ仕様にしなかったの?
そこは真似るとプライドが許さないの??規制?
結局はモノって、使えてナンボ。。使いにくい感があると人って段々使わなくなる。あ~日本のユニバーサルデザインはまた失敗でしょか~。。
東京パラリンピックで本当にたくさんの車いすユーザーがこのジャパンタクシーを利用しようとした場合・・・多分、全然使えないだろうなぁって素人目にも判ってしまう。
トヨタのだれが考えたのだろう??僭越ながら、ロンドンには行ってみたのだろうか?
色々突っ込みたくなるなぁ。
ブラックキャブは思った以上に中のスペースが広い。理由はトランクが無いからなのですが、これが車いす利用者側にはとても良い造り。
座席が後方にずれるため車内のスペースが大変広く、車いすが乗り込むたびに座席を畳むとかしなくていいんです。
後部座席にゆったり3人くらい座れる。天井も高く造られていて、車いすで乗っても天井に頭が当たったりしません。(紳士の国ですのでね、シルクハットが当たらないようにできてるんでしょね。)
車の床高は普通のセダンくらい。左の後部ドアを開けてスロープだけ出してもらえれば、サッと車いすで乗り込める。ドアの幅も車いすが乗り込むのに十分な広さがあります。スーツケースなどの荷物も車いすの横に一緒に積めますよ。
歩道から乗ることが可能なので危険も少なく、安全ですし、ドライバーのすぐ後ろの席になるので、荷物席にいるような感じがないというところも紳士的で満足です。これならベビーカーも乗りやすいですよ。
こうした仕様がユニバーサルデザインっていうんじゃないですか??(難点は車いすの人は前向きには乗れない。嫌な人はイヤかも。電車と思ったらいいのかな?)
残念ながら、イエローキャブの方は後ろにスロープが設けてあり、道路上での乗り降りになってしまいます。通行量が多い所や狭い道はちょっと大変です。安全面を考えると乗れる場所が限定されてきます。それに…ドライバーによっては車の中が”汚っ”ってこともあるし…。
ということで、乗り降り簡単。
素晴らしいユニバーサルデザインのタクシーの勝者は!!!
『ロンドンのブラックキャブ』!!
さすが!紳士の国。ロンドン大好き!
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